2015年8月14日

お気に入りの品々 その2 『ヨーグルトの海』

ほぼ毎朝、シンプルな無糖のヨーグルトを、そのまま口に運んでいます。
それと同じく、普段づかいの器も、あまりごてごてとした目に眩しいものよりも、作り手の息づかいが感じられる、素朴な手ざわりの、量産品でないものを好みます。


近所のギャラリーで偶然見かけた、池田優子さんの作品です。
同じ形のものが三つ、行儀よく味わいのある木の棚に重なっていたのですが、なぜかこの作品にだけ、うっすらと慎ましやかに、貫入の葉脈が走っていました。


梨や桃を、ひと口サイズにカットして、気まぐれにヨーグルトの海に浮かべることもありますが、幸いなことに、庭先から歩いて15秒、「天然の果樹園」が、人知れず広がっています。


毎年5月の終わり、大食漢のヒヨドリやカメムシたちにおすそ分けしてもらうかたちで、クワの実や木イチゴのジャム作りにこつこつはげみ、ほんのひととき、凪の海をにぎわせています。