詩集『九月十九日』の表紙を提供して下さった玉川麻衣さんが、東京駅のすぐそば、京橋にある四季彩舎にて個展をひらかれます。タイトルは『冥遊記』、お話によると、和泉式部の以下の和歌から着想を得たということで、調べてみたところ、その和歌が生まれたのは私の故郷である姫路の山寺、書写山圓教寺(えんぎょうじ)であるらしく、不思議なご縁と偶然に、あらためて驚かされるばかりです。
「暗きより 暗き道にぞ入りぬべき 遥かに照らせ山の端の月」
2016年11月28日(月)- 12月7日(水)
11:00-18:30 日曜休
東京都中央区京橋2-11-9 西堀11番地ビル2F
すでに玉川さんのブログにも記されていますが、来春に出版される、河津聖恵さんの新しい詩集の装画も担当されるそうで、ますますご活躍の様子。私も負けじと、鼻息荒く、闇を恐れず、さらに道の奥へ奥へと、藪こぎで分け入らなければなりません。
玉川さんの細密画、PCの画面ではことごとく線描の息吹が消されてしまうのですが、かえって実物を見る楽しみが増すと思うので、ぜひ一度、その目で画家の息づかいを感じてみてください。「色鮮やかなモノトーンの世界」があることに、きっと気づかされるはずなので。
なお、ご厚意に甘え、昨年に引き続き会場で、詩集『九月十九日』が販売されます。売り上げの半分は日本点字図書館に、残りの半分は、フィリピンのゴミの山にほど近い、私設学校「パアララン・パンタオ」に寄付される予定です。